皮膚の異常の大まかな原因で考えられることは、
①寄生虫(ノミ・ダニ)による痒み
②免疫介在性
③アレルギー性(アトピー・食餌・ノミなど)
④ホルモン性(体の内部の問題)
⑤皮膚表面のコンディションの低下(皮膚バリアー機構の異常)による異常
です。
これらの皮膚トラブルは、必ずしも単独で引き起こるわけではなく、
ほとんどが組み合わさって起こります。
「皮膚に痒みがある」場合は、まずノミ・ダニの駆虫をして下さい(動物病院処方のもの)。
また、皮膚(分かり易いところで足の指の間)から血膿が出ている場合には、免疫低下で起こるダニによる皮膚病が考えられます。
血が出るくらい引っ掻いてしまう痒みも、ダニによる皮膚病が疑われます。
アレルギー性の皮膚トラブルの特徴は、口の回り・目の回り・慢性外耳炎・脇の下・内股・足の先などの赤みと痒みです。
アレルギーは、何がアレルギーを起こしているのか特定するのが難しいので、問診(患者さんからのお話の中で情報を集めて考えられることを診断)からひとつ、ひとつ除外治療していきます。
すべてにおいて、一番最初にしなくてはならないことは
シャンプー療法(薬浴)です。
なぜなら皮膚トラブルは原因は何であれ、皮膚表面のコンディションは低下により二次感染(常在菌といってもともと皮膚表面にいるバイキンが皮膚に悪さをする)が起こるからです。
まず、皮膚表面の状態を整えた上で残る問題を一つずつ解決して行きましょう。
皮膚トラブルの治療には、時間と根気と継続的ケアーが必要です。
また、皮膚トラブルが重度の場合には元気もなくなり動物にはかなりのストレスになります。
当院では最初の問診に時間をかけ、治療計画を立てています。
皮膚トラブルでお悩みの方は是非一度ご相談ください。